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高遠るい『CYNTHIA_THE_MISSION』 感想

表紙に書かれているチビでハゲの女の子が気になったので読んでみました。
想像を絶する世界を見た気がします。
とりあえず予想は簡単に裏切られた。

感想は【続き】で。

この『シンシア』という漫画、一言で表すなら『萌えバキ』。この表現でだいたいあってる。
そしてその通り読んだ人は「なにこの美少女版バキは」と感じるが、俺の場合はその直後に必ず来るであろう「パクリじゃん」という脳内のツッコミを華麗にスルーした上で「このマンガ最高だな」という結論に至った。
パクリとか何とかを超越したところにしっかり面白さが根付いている漫画だった。

ちなみにパクリについてだけど、俺は、自分のなかに元ネタを吸収しきってそれを自然に出せるヤツがやるのはパクリではないと思っている。吸収しきった上で自然に出せるって事はつまり、もう既にそいつ自身の一部って事だから。
例えるなら今朝飲んだ味噌汁みたいなもんだ。買ってもいないパン屋のパンを売って利益を出すのは悪いことだが、飲んだ味噌汁を動くための熱源にして何もおかしくない。そんな話。

で、その判定基準だと、パクリかどうかなんてのは一元的な判定ができず個々の判断に委ねられるのだけれど、それ故に他人が勝手に決めつけていいものだとも思う。それがそのまた他人もしくは作者に同意されるかどうかという問題が残るだけで。基本的にはそう思っている。

で、話は戻って『シンシア』がパクリなのかどうかなんだけど、高遠るいは完全に自分のものにした上でやっていると、少なくとも俺にはそう見えるから万事OK。じゃんじゃんやってくれ。



さて、前置きはこれでおしまいとして、『シンシア』の感想に入ろう。
・・・といっても、あまり書くことないなぁ。「面白かった」の一言に尽きる。
こういう、純粋な感想についてはあまり文章にして表せないんだよな。論理で何かを語ることはけっこう得意になってきたはずだけど(伝わっているかどうかはアレだが)、こういうのはあまり変わらないみたいだ。

とりあえず画像とちょっとした説明で、こんな漫画だということを書いていくことにします。

まずは登場人物にしてメインキャラの一人、久我荒頼耶。
久我荒頼耶
『月姫』の秋葉によく似ているけど、作者としては『レイアース』の海、らしい。
久我荒頼耶
21話の扉絵。扉絵は物語とは関係ないキャラの、物語とは関係ない衣装を着たものを拝めたりするからけっこう好き。
あ、この画像については物語に関係ある。

次、主人公のシンシア(ハゲの方)と弑・四方犠(しい・よもぎ、蹴ってる方)。
果苗
格闘シーンはけっこう過激。まだこの時点では『バキ』っぽさがあまりないね。
果苗
しかしこのしいぽん、二重人格者であり、主人格はこっちの女の子、果苗。
あれだけのことをした直後にのんきなランチタイム。
果苗と弑・四方犠の二人(?)はけっこうキーキャラクターだった。

ちなみに下の画像はなぜか気に入った1ページもののギャグ。
果苗
よくわからない勢いがある。

エヴァの加持さんっぽい。
CYNTHIA_THE_MISSION - 加持さん
エヴァっぽい場面って、『ミカるんX』と合わせるとけっこうな数になるよね。

終盤の見せ場の一つ、主人公覚醒のシーン。
CYNTHIA_THE_MISSION - 目覚め
これは最高だと思った。
なにこの超理論w なにゼットンってwww
この時点ですでに、この場面でこれをやる高遠るいには一生ついて行くと思った。
でも『ミカるんX』とその他諸々でさらなる衝撃が待っていたんだよ・・・。高遠るいはすごい。

この漫画で一番のお気に入りキャラ、紫水ほたる。
CYNTHIA_THE_MISSION - 紫水ほたる
時間軸としては大人(教職)だが、過去話を含めると、ロリ時代、思春期時代もけっこう語られている。
CYNTHIA_THE_MISSION - 紫水ほたる
継ぎ接ぎには限界があるね。俺も何か描けたらいいのに。

この人は一人だけ格闘技に関しては素人のくせに、「眩術」なんてもので頑張って戦ってたのが面白い。
格闘戦に持って行かれたら即終了だから当然先読みの繰り返しだし、先が見えなくなったらとにかく逃げ回るし、時には観客を巻き込んでまで自分に有利な場を作り出すし。
彼女一人だけジョジョのスタンドバトルしてたような感じ。面白かった。
まあ実際、周りも『バキ』同様「多少リアリティのある超能力バトル」てな感じのキャラばかりだったし、本体強化型と本体一体型のスタンドが戦っていたと思えば納得しやすいかな。

というかキャラデザが良いよね。これを読んで気付いたんだけど、こういう形の目をしたキャラってかなり好きだ。
ほたるは性格も好みだし。すっきりさっぱりでバカじゃない。うん、好きだな。

そういえばこの作品、登場キャラのほとんど全員について過去話があったり、何かしらの因縁があったりする。
こういうのを群青劇とでもいうのだろうか。知っている人にしか分からないけど、例えるなら『GUNSLINGER GIRL』みたいな感じ。
それがあるからか、物語も凄く面白いんだよね。いろんなキャラの視点があって、どのキャラにも感情移入することができる。だから誰でも楽しめる作品になっているんじゃないのかな。暴力シーンが苦手な人以外は。

以上、『CYNTHIA_THE_MISSION』ってこんな感じの漫画です。
とにかく面白いよ。



次、『バキ』を大好きな人が『シンシア』を読むときの注意点。

ときどき誰かが「劣化バキ」なんて言うけど、なんでそんな言葉が出てくるかというと、おそらくその人達は『バキ』が好きで、それ故にこの『シンシア』の「萌えバキ」という説明の言葉に無駄な先入観を植え付けられてしまい、『シンシア』自体の面白さが見えなくなってしまっているのだと思う。
だから俺はこう言いたい。「『シンシア』は確かに『バキ』と同じように見えるけど、やってること全部『バキ』なのかっていわれたらそりゃ違う。『シンシア』は『シンシア』自体の面白さをちゃんと追求した漫画だ」と。

それに『バキ』からしか元ネタをとっていないわけじゃないしね。俺が気付いたものでもけっこうな数になるし、おそらく俺が気付かないだけで、他にもかなりの数があるだろう(なにせ高遠るいと俺では年期が違う。俺は17歳より上だけど、高遠るいよりは年取ってないからな)。
それでもかなり面白いのが高遠るいの良いところ。
繰り返しになるけど、今朝飲んだ味噌汁を動力にして動いているだけなんだから、そりゃrui takatou worksになる。パクリじゃなくて自分の仕事、自分の作品だ。
だから、どんなに『バキ』っぽくても決して『バキ』にはならない。

ということで、自分が『バキ』を大好きだと自負している人が『シンシア』を読むとき、『バキ』と『シンシア』は別の漫画だということを意識して読むといいと思う。



えー、次は中塚侑実子の『動機無き殺人』についてですが、まず、人間に『動機無き殺人』は不可能であることを明言しておきます。

あ、ここだけ敬語にしますね。

なぜ『動機なき殺人』が不可能なのかというと、人間は主観によってしか生きられず、ということはつまり、どれほど行動に対する動機を無くしたとしても、根底にはその人間の主観が存在するので、結局は動機があるということになるからです。
中塚侑実子の場合、殺人対象に対する殺人の動機は確かになかったかもしれませんが、殺人を行うことに対する動機はあったわけですから、これは『動機なき殺人』とは言えません。
ならばなぜ侑実子ちゃんが勘違いしてしまったのかというと、おそらく、通常の殺人というものが『殺人対象に対する殺人の動機』を主体として行われる、もしくは語られるのに対し、ゆみちゃんの殺人は『殺人対象に対する殺人の動機』を無くすことには成功しているので、その成果を見て「私は『動機なき殺人』に成功した」と思ってしまったからなのではないでしょうか。『殺人対象に対する殺人の動機』と『殺人を行う動機』を取り違えてしまった、ということだと思います。

ところで侑実子ちゃんのブルマ姿可愛いよね。ブルマというか体操服が。
素朴な感じでとても良い。やっていることとのギャップが大きいのもミソ。

で、どうしても『動機なき殺人』を行いたいのだったら、主観を捨てる、すなわち人間をやめるしかないですね。
その場合は「人間じゃないのならそれは実験じゃなくなるよね。しかも殺人ですらないよね」という論理によって否定されるのですけれど。
これが考える葦( = エゴ)の限界。
ここから先は語り得ない領域なので沈黙しましょう。

ここまで書いておいてなんだけど、よく読んでみたら同じようなことが2巻のあとがきに書かれてた。
まぁとりあえずかっこつけるために「パラドクスでもなんでもねーよ、どれかって言ったらジレンマだよ」とだけ言っておくとする。
まぁパラドクスと言いたい気持ちは分かりますけどね。

で、結論。侑実子ちゃんの何が悪かったかというと、実験方法が悪かった。
その方法だと、本当に欲しい結果、『理由も動機もなく、生きている人間を動かぬ肉塊に変えることは、善悪の俎の上にのせられ得る問題なのか』は得られない。
「はい、この問題の答えは?」と聞かれて、「せんせー、問題が成立しませーん」みたいな。・・・ちょっと違うな。



次はあとがきの話。
『シンシア』の最終巻の後書き、「じがじさん。 (あとがき)」は本当に素晴らしいと思う。
一文だけ引用すると

そうでもねェよ、と俺以外の人間が思うことは自由であるが、同様に、こんなに(俺にとって)面白い漫画がこの世にあっていいの、と俺が恍惚に耽ることもまた自由であると言えよう。

というような文章。これが俺の心を揺さぶった。
自分で自分の作品を最高に面白いとのたまい、そして一読者である俺に「最高だな」と感じさせるという、この、どうしようもないほどの清々しさを持った傲慢さ。
物事の道理をよく知っているのだろうなと感じるとともに、こいつ、ほんとに人生楽しんでるな、と思わずにはいられない。俺もいつか高遠るいみたいになりたい。



はい、これにて感想終了。
今後も高遠るいの漫画は読んでいきたいと思っています。
頑張ってねるいるい。小公女セーラになりたかったけどなれないと分かって泣いた人、永遠の17歳を夢見てわめく15の夜。・・・だっけ?

では。



オマケ。
【ひどい】はげのうた40曲歌ってみた【自演】

普通に上手い部類。・・・だよね?決まり切ったメンバーとしかカラオケに行かないから自信ないけど。
これ聞いてるとテンションあがってくる。このごろなんとなくカラオケに行ってないけど、そろそろ暇なときに行こうかな・・・。

ちなみに、女の曲でも原曲キーで歌おうとするのは、ふたなりだったり百合だったりジェンダーな諸々にコンプレックスなりフェチなり持っている男の人にはよくあること。
だたしホモは除く。



超オマケ。
『CYNTHIA_THE_MISSION』のあらすじを紹介するとき、「チビのハゲが自分の職に疑問を持ち、職業選択の自由をかけて圧倒的強者へ立ち向かっていく漫画」としても問題ないはず。
どうだろう、これ。
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